EWEウェブニュースNo.126(2012-12)2012-5-9
シルクロードの全ルートを踏破 され、現在も世界各地の旅を楽しんでおられる菅谷和彦様(電気工学科1961年 卒)に、最近訪問されたエジプトの紀行記を寄稿していただきました。 15回連載で週1回程度 の配信予定です。 なお本稿に関し著者から無断転 載・コピー禁止の要請を頂いておりますので、ご配慮願います。
「エジプト お おざっぱ(その1)」
奈良の正倉院展 に通い続けて、かれこれ30年になります。それを起点にシルクロードの国々を訪ね るようになってからでも随分経ちます。 これらの国々の 中には、たとえばイランとかシリアとか、いわゆるヤバい国も沢山あります。イエメンでは私の後の女性旅行者がアルカイダに襲われました し、リビアでは帰国してからカダフィのあの騒動です。ギリシャも財政破綻の騒ぎになりました。行くと何か起こります。でも、言っておきま すが私のせいじゃあないよ。 しかしながら、 これらの国々はとても魅力的です。歴史を開くと色々なものが見えてきますし、人々に会うとそれぞれ環境に合わせて住みなした姿を感じま す。まあ、当分やめられませんね。 「世界のあっち こっちをほっつき歩いているけど、エジプトには行ってないよね。何故?」 「あそこはね え、リラクタント、つまり気が進まないのですよ。」 「どうして?」 「だって、古代 文明として超一流、観光地として超有名、誰もが訪ね、誰もが研究し、知り尽くされたところだから。今更のこのこ出かけて行ってどうするの さ。」 などと強がりを 言っていたのですが、先日つい行ってしまったのです。我ながら意志が弱いですなあ、まったく。ところが行ったらやっぱり面白い、リラクタ ントがどっかへ行ってしまいました。 エジプトは、日 本の5倍もあるだだっ広い沙漠の中にマムシが這いつくばったように1本だけあるナイル川、という単純な地形。「よくこれで世界4大文明の一つが生まれたもの だ」というのが、エジプト音痴の素朴な疑問でした。 エジプトで最初 に降り立ったのは、ナイル川の丁度中間地点にあるルクソール。早速ナイル川を見て驚きました。 「汚いねえ。」 川に多くの干潟があり、ゴミも散乱しています。「まるで放水路みたいだね。」 これがナイル川 との初対面の印象でした。のちのち、この初印象が良くも悪しくもナイル川の課題を表していると思うようになります。 こうして私のエ ジプトの旅が始まりました。これから何回かに分けて、見てある記をお話しいたします。いつものことですが、私の話はおおざっぱ、細かいこ とは無視、その国の概要を掴むことに徹していますのでご承知ください。 (第2回に続く)