会長挨拶

会長挨拶

「会長就任にあたって」 花澤隆 (昭和49年通信卒)

 花澤顔写真_ 調整
この度、2016年度 EWE早稲田電気工学会会長を拝命いたしました。私は第55代会長になるそうですが、100年以上にわたる歴代の錚々たる会長のお名前の後に私の名を連ねることは、大変名誉なことであるとともに、その責任を重く感じています。

 私は、1990年代前半に5年ほどEWE理事をやっておりました。本業の仕事が忙しい時代ではありましたが、インターネット時代に合わせてEWEホームページの立ち上げをしたり、先輩方に会誌の広告をお願いしたりとEWEの仕事も熱心にやった記憶があります。良い経験だったと思っています。この当時、会費に見合うサービスやメリットの提供をどうするかと言う難しい課題に頭を悩ませたものですが、EWEは今でも同じ課題に向き合っていると思います。もっともこれは永遠の課題、いつの時代になってもこれで良いということは無いのでしょう。

一方、私が理事をやっていた時代から今日までの経過を振り返りますと、ホームページの充実やメール配信などICT時代に相応しい会員向け情報提供も定着していますし、「EWE先輩と学生との交流会」、企業見学会など活性化委員会が中心となった学生支援活動など、時代の流れに沿って色々な取り組みを着々と実行してきていると感じます。技術面、産業面のこの20年間の環境変化は極めて大きいものですが、EWEが揺るぐことなく活動を継続していることは素晴らしいことです。先輩方のご尽力に心から敬意を表し感謝したいと思います。

この10年ほどの大学の組織改革も極めて大きく、正直申し上げて外から見ているとそう簡単には理解できません。そうなると、自分の古巣はどこかと言うようなことが理解できず、EWEのようなOB会組織の運営には大きな支障になっていると思います。しかし、これも先輩方の知恵ですが、EWEの組織母体を基幹理工学部の「電子物理システム学科」、「情報理工学科」、「情報通信学科」および先進理工学部の「電気・情報生命工学科」の4学科と定義し、上手く組織化を継続されてきました。もちろん学問分野の細分化や学際間の連携化などがあり、明確にEWEに相応しい学科の定義は難しく課題はあるものと認識します。今後はこれらの新組織の卒業生がEWEとその歴史を自分のものとして捉え続け、この組織の運営に携わってくれる時代に円滑に移行することが重要な課題だと思います。

EWEは元気にソフトボールをやる学生さんから、なかなか会合に出席することも難しいご高齢の先輩まで、幅広い年齢層の会員で構成されています。こうした幅広い年齢層のニーズをくみ取り、サービスを継続的に充実していくことが重要だと思います。また、EWE活動は、なるべく多くの会員に会費を納めて頂くとともに、能動的に色々な会合に参加していただくことが基盤に無ければ成り立ちません。こうした面での必要な施策も重点的に推進し、EWE発展のために努力したいと思います。

話題は変わりますが、イノベーションという言葉が再び注目されている現在、当会の名称にもついている“工学”という言葉の意味を再認識することが重要だと思います。工学と言う言葉は、学問的方法論によって新しい知識を獲得し、それを応用し、さらにはその応用を社会に役立つ新価値に変換し、最終的に実社会のビジネスに仕上げるまでの一連の創造的プロセスを含んでいると思います。こうした視点で当会を見ますと、EWEは、実社会の多様な分野で大活躍されているOB、大学の先生、学生のように、この工学の一連のプロセスに従事する優秀な人材で構成されているわけであります。EWEは、色々な世代、多様な専門分野の会員が混ざっていて、一見混沌として見えるかもしれませんが、実はこのカオスこそが素晴らしいイノベーションを起こす坩堝なのだと思います。会員間の交流を深め、是非何か新しいことをこのEWEから起こしたいものです。